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歯石ができやすい!その原因と放置してはいけない理由とは?

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こんにちは、京王線芦花公園駅徒歩2分の歯医者、芦花パーク歯科の院長新保です。

 

 

毎日丁寧に歯磨きをしていても、いつの間にか付着している「歯石」。その名の通り、石のように硬い沈着物であり、細菌の塊であるプラーク(歯垢)が石灰化したものです。構成成分は約8割が無機質であり、歯石自体に病原性はないとされています。
しかし、歯石の表面には小さな穴が多数開いており、加えてザラザラとした極めてプラークが付着しやすい形状です。このことから、歯石に蓄積されるプラークによって歯ぐきの炎症、出血などに繋がることも決して少なくありません。
今回は、歯石がつきやすい人の特徴や理由、歯石を放置することのリスクとセルフケアにおける注意点などを詳しく解説いたします。

 

■歯石がつきやすい人の特徴とは

歯医者さんで「歯石がつきやすい」と言われたり、ご自身で歯石がつきやすいと感じたりしている方は多いのではないでしょうか?実は歯石には体質的に、つきやすい方とつきにくい方が存在します。

 

唾液がアルカリ性に傾きやすい(PHの値が高い)

普段中性を保つお口の中は、飲食をすることでPHが下がり、酸性へと傾きます。酸性の頻度や時間が増えるほど虫歯のリスクが高まりますが、一方で中性よりもPHの高いアルカリ性では、歯石がつくられやすい状態になります。これは、歯石形成の原因となる唾液中のカルシウムなどの成分が、アルカリ性ではより一層高まるためです。

 

分泌される唾液の量が多い

歯石は、唾液由来の成分であるカルシウムによって形成されます。このことから、唾液の量が多い方は必然的にカルシウム量も多くなり、結果として歯石ができやすくなるのです。しかし、唾液は「細菌の出す酸を中和し、歯に付着した食べかすを洗い流す働き」を持つため、唾液の量が多いと虫歯になりにくいといった一面もあります。

 

唾液の粘度が低く、サラサラしている

唾液には、ネバネバ唾液とサラサラ唾液があり、歯石ができやすいとされているのは、後者のサラサラ唾液です。これは、飲食後に脱灰した歯の表面を補修する「再石灰化」の作用が、粘度の低い唾液の方がより強いことが理由となります。よって、サラサラ唾液が多い方は活発な再石灰化効果により、虫歯になりにくい反面、歯石が形成されやすいということにもなるのです。

 

 

■歯石を放置するとどういうリスクがある?

歯石はプラークと違い、放置しても問題ないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは大きな間違いです。放置されて細菌の温床になった歯石には、様々なリスクが潜んでいます。

 

歯周病の発症、進行の原因となる

滑沢な表面を持つ歯とは異なり、粗糙である歯石には多くのプラークが付着します。プラークは次第に歯ぐきの中にまで侵入し、住み心地の良い深部に向かうため組織を破壊する、いわゆる歯周病を発症します。

 

独特な口臭を招く

口臭は、舌の汚れや唾液の不足、不十分な歯磨きなどに起因しています。加えて、上記のように歯周病に罹患することが原因で、口臭を引き起こすことも少なくありません。この口臭は、歯周病が進行して形成される歯ぐきの深い溝である「歯周ポケット」の中で、歯周病菌が発するガスが原因です。歯周病によって生じる口臭は、「メチルメルカプタン」と呼ばれるガスが主であり、玉ねぎの腐ったような臭気であると言われています。

 

審美的な問題が生じる

歯石が付着しやすいのは「下の前歯の裏側」や「上の奥歯の頬側」ですが、お口の環境によっては前歯の表側や、目立つ部位に歯石が形成されることも少なくありません。また、歯周病が進行すると、歯ぐきの中には黒い歯石(縁下歯石)ができはじめます。歯周病の進行により歯ぐきが下がってしまうことに加え、下がった歯ぐきから露出した黒い歯石は、審美的に大きな問題点となります。

 

全身疾患のリスクが高まる

近年では、歯周病菌から刺激により産生される分泌物(サイトカイン)によって、「糖尿病の悪化」や「早産・低体重児出産」など、全身疾患や出産に悪影響を及ぼすことが判明しています。他にも、歯周病菌や菌の出す内毒素が血液に流れ、冠状動脈で沈着物を形成すると「狭心症」や「心筋梗塞」などの発症にも繋がる可能性が指摘されています。

 

 

■歯石はセルフケアで除去が可能?

通販では、自分で歯石を取ることのできる「スケーラー」と呼ばれる器具が販売されています。歯科医院でもプロ専用のスケーラーで歯石を取り除きますが、セルフケアで歯石を取り除くのは非常に危険であり、下記のようなトラブルにも繋がりかねません。

 

歯や歯ぐきへの大きなダメージ

刃を持つスケーラーは、歯科医師や歯科衛生士などの国家資格を持つ専門家が、歯や歯ぐきを傷つけないよう細心の注意をはらって使用しています。市販の器具を用いたセルフケアでの歯石除去は、非常に不安定かつ不明瞭な状態で行われるため、スケーラーの不適切な使用により、「歯ぐきの出血・退縮」や「歯表面への傷」などのトラブルが起こりやすいのが現状です。また、歯と歯石の見分けがつかないまま力任せに使用することで、歯そのものを削ってしまうという危険もあります。

 

歯石の取り残しによる悪化

歯石は主に歯ぐきの辺縁に付着し、さらに歯ぐきの中にまで付着しているケースが多いため、歯石除去時には歯科医院でもルーペを使用することが多くあります。このことから、セルフケアで細部まで綺麗に歯石を取りきることはほぼ不可能であり、そのうえ取りきれなかった歯石が原因で新たなトラブルが起こる可能性も否定できません。

尚且つ、滅菌した器具を使用する歯科医院とは違い、不衛生な状態で使用されることの多いセルフケアでは、出血部位から細菌が侵入するリスクも高くなります。

 

歯石が更につきやすい状態になる

歯科医院では歯石を除去した後、表面を滑沢になるよう研磨をし、歯石やプラークがつきにくい状態にします。対して、セルフケアで歯石を除去すると、除去前よりも表面のザラつきが悪化するリスクが高いことから、かえって歯石が付着しやすい状態を作りあげてしまうのです。

 

 

■まとめ

歯石を自力で取りたいというお気持ちも重々分かりますが、それによって状況が悪化したり、更なるトラブルを招いてしまったりする恐れがあります。
そのため、安易に器具を購入して、歯石を自分で取ることはおすすめできません。かといって、歯石の付着をそのままにしておくと歯周病の発症、及び進行にも繋がりますので、定期的に歯科医院を受診し、歯石の除去や歯周病の検査を行うことが大切です。
歯周病は再発率の高い歯科疾患でもあるため、治療後も3か月に1回歯科医院でのケアとチェクを受けましょう。

 

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